マウスピース型矯正装置(インビザライン)で前歯のすきっ歯を矯正歯科治療した症例

目次
この症例の概要
| 年齢 | 20代 |
|---|---|
| 性別 | 女性 |
| 職業など | 接客業 |
| 主なお悩み | 前歯のすきっ歯(正中離開)が大きいため矯正治療を希望 |
| 診断名 | 正中離開 |
| 治療方法 | マウスピース型矯正装置(インビザライン) |
| 治療期間 | 歯を動かす動的治療:10か月(6回の来院、アポイント間隔1〜3か月) 後戻りを観察する保定治療:10か月(3回の来院、アポイント間隔3〜6か月) |
| 費用 | 880,000円(税込)(調整料:5,500円(税込)/回) |
| 術後の経過・現在の様子 | 上顎中切歯の正中離開でしたので、マウスピース使用の協力性も非常によく、追加アライナーは1回のみの作製で治療が完了しました。 |
この症例について
ご相談内容
前歯のすきっ歯(正中離開)が大きいため、矯正をしたいとのことでご相談を受けました。
接客業をしていたので、ワイヤー矯正ではない目立たないマウスピース型矯正装置(インビザライン)で治せるクリニックを探していました。
ご来院時のお口の状態
前歯のすきっ歯が主訴で、口腔内をみると左右の上顎中切歯に大きな隙間があいている典型的な正中離開でした。
診断結果とカウンセリング
左右の奥歯の前後的な関係は正常でしたので、奥歯の位置は変えずにスペースを閉じるようにしました。
また奥歯には上下の細かい咬み合わせのズレや、やや深い咬み合わせの修正も必要と考えられました。
ご提案した矯正治療
治療範囲
全体矯正
行った矯正治療の内容
目立ちにくい矯正装置をご希望でしたので、マウスピース型矯正装置(インビザライン)のコンプリヘンシブパッケージにて治療を行いました。
奥歯の段差や歯列の不揃い、咬み合わせの深さも治す必要がありましたので、前歯部だけではなく全体矯正が必要と判断しました。
使用した装置
マウスピース型矯正装置(インビザライン)コンプリヘンシブ
治療期間と費用の目安
| 総通院回数 | 9回 |
|---|---|
| 動的治療期間 | 約10か月 |
| 動的治療の通院回数 | 6回 |
| 動的治療の通院間隔 | 1〜3か月 |
| 保定期間 | 約10か月 |
| 保定期間の通院回数 | 3回 |
| 保定期間の通院間隔 | 3〜6か月 |
| 費用の目安 | 880,000円(税込) |
| 調整料 | 5,500円(税込)/回 |
| 補足 | 症例により費用は変動します。 |
治療のリスクについて
- 歯根吸収
- 矯正治療前後で歯根が短くなる可能性があります。
- 歯槽骨吸収・歯肉退縮
- 矯正治療前後で歯を支える骨が吸収される可能性があります。それに伴い歯肉が下がったり、ブラックトライアングルが生じる可能性があります。
- 顎関節症
- 矯正治療中に顎関節症になる可能性があります。
- マウスピースが使用できない場合
- マウスピースは1日20時間以上の装着が必要です。装着が難しい場合はワイヤー矯正に変更する可能性があります。
- 補助装置や部分的なワイヤー矯正
- マウスピース型矯正装置が苦手とする歯の動きが生じた場合には、補助装置や部分的なワイヤー矯正を行う可能性があります。
治療前と治療後の変化


前歯の隙間(正中離開)もしっかり埋まり、奥歯の咬み合わせも緊密にすることができました。
またご本人も他の人にほぼ知られずに目立たない矯正治療を終了でき、とても満足されておりました。
治療前

上顎前歯部(左右中切歯)にスペースがありましたが、正中離開の原因になる過剰歯や上唇小帯、舌癖などの異常はありませんでした。
上下の歯列に大きなズレはありませんでしたが、奥歯の段差や歯列の不揃い、咬み合わせの深さの修正が必要でした。
治療中

お茶を飲まれることが多く、アタッチメント周囲に着色がみられました。
マウスピース装着時には目立ちませんでしたので、治療終了時にクリーニングで対応しました。
治療後

前歯のスペースもなく緊密な咬み合わせを作ることができました。
上下の前歯の当たりがやや強かったため、最後に咬み合わせの微調整を行いました。
治療後の状態
最初の治療計画ですが、ほぼシミュレーション通りに治療を終えることができました。
無理な歯の移動もなく、歯肉退縮や歯根吸収も起きずに治療することができました。
担当医からのコメント
前歯のすきっ歯(正中離開)を主訴としてご相談いただいた患者様の症例です。
診査の結果、奥歯の前後的な関係には大きな問題は見られなかったため、奥歯の位置は大きく変えずに前歯のスペースを閉じる治療計画を立てました。一方で、奥歯には細かな段差や咬み合わせの深さが見られたため、前歯だけの部分矯正ではなく歯列全体のバランスを整える全体矯正が必要と判断しました。
患者様は目立ちにくい矯正装置をご希望されていたため、マウスピース型矯正装置(インビザライン)のコンプリヘンシブパッケージを用いて治療を行いました。マウスピース矯正では装着時間が治療結果に大きく影響しますが、本症例では患者様が装着時間をしっかり守ってくださったため、治療は概ねシミュレーション通りに進行しました。追加アライナーも最小限で、前歯のスペースの改善と奥歯の咬み合わせの調整を行うことができました。
矯正治療では見た目の改善だけでなく、上下の歯の当たり方や咬み合わせの安定も重要になります。本症例でも仕上げの段階で咬み合わせの微調整を行い、後戻りが起こりにくい状態を意識して治療を終了しています。
現在は保定期間に入り、歯並びの安定を確認しながら経過観察を行っています。矯正治療後も定期的なチェックを行うことで、良好な状態を維持していくことが大切です。