マウスピース型矯正装置(インビザライン)で前歯のすきっ歯を含めた全体を矯正歯科治療した症例

目次
この症例の概要
| 年齢 | 20代 |
|---|---|
| 性別 | 女性 |
| 主なお悩み | 前歯をはじめとする全体的なすきっ歯を矯正したい |
| 診断名 | スペースドアーチ(空隙歯列弓) |
| 治療方法 | マウスピース型矯正装置(インビザライン) |
| 治療期間 | 歯を動かす動的治療:1年8か月(11回の来院、アポイント間隔1〜3か月) 後戻りを観察する保定治療:1年8か月(3回の来院、アポイント間隔6〜8か月) |
| 費用 | 880,000円(税込)(調整料:5,500円(税込)/回) |
| 術後の経過・現在の様子 | 全体的な隙間の量が多いため、前歯の倒れこみに注意してマウスピース型矯正装置(インビザライン)の治療計画を立て、矯正治療を行いました。マウスピース使用の協力性も非常に良く、追加アライナーの作製は1回のみで治療が完了しました。 また、目立たない器具で他の人にほぼ知られずに矯正治療を終了できたことに、患者様もとても満足されていました。 |
この症例について
ご相談内容
「前歯をはじめとする全体的なすきっ歯を矯正したい」「ワイヤー矯正ではなく、マウスピース型矯正装置(インビザライン)で治したい」とご相談いただきました。
ご来院時のお口の状態
口腔内を診察したところ、一番気になっている前歯のすきっ歯以外にも全体的に隙間があいていて、典型的な「スペースドアーチ(空隙歯列弓)」の状態でした。
診断結果とカウンセリング
左右の奥歯の前後関係は正常でしたので、奥歯の位置は変えずにスペースを閉じるようにしました。
ご提案した矯正治療
治療範囲
全体矯正
行った矯正治療の内容
前歯部だけではなく全体矯正が必要であり、目立ちにくい矯正装置を患者様がご希望でしたので、マウスピース型矯正装置(インビザライン)のコンプリヘンシブパッケージにて治療を行いました。
使用した装置
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のコンプリヘンシブパッケージ
治療期間と費用の目安
| 総通院回数 | 14回 |
|---|---|
| 動的治療期間 | 約 1年8か月 |
| 動的治療の通院回数 | 11回 |
| 動的治療の通院間隔 | 1〜3か月 |
| 保定期間 | 約 1年8か月 |
| 保定期間の通院回数 | 3回 |
| 保定期間の通院間隔 | 6〜8か月 |
| 費用の目安 | 880,000円(税込) |
| 調整料 | ¥5,500(税込)/回 |
| 補足 | 症例により費用は変動します。 |
治療のリスクについて
- 歯根吸収の可能性
- 矯正治療前後で歯根が短くなる可能性があります。
- 歯槽骨吸収・歯肉退縮の可能性
- 矯正治療前後で歯を支える骨が吸収される可能性があります。それとともに歯肉が下がったり、ブラックトライアングル(歯と歯肉の間に隙間が生じる状態)になったりする可能性があります。
- 顎関節症の可能性
- 矯正治療中に顎関節症になる可能性があります。
- マウスピースが長時間使えない場合にはワイヤー矯正に変更する可能性
- マウスピースは毎日20時間以上の使用が必要です。使用できない場合には、ワイヤー矯正に変更します。
- 補助装置や部分的なワイヤー矯正を行う可能性
- マウスピース型矯正装置(インビザライン)の苦手な動きが生じた場合には、補助装置(透明なボタン)や部分的なワイヤー矯正を行う可能性があります。
治療前と治療後の変化


前歯の隙間も奥歯の隙間もしっかり埋まり、奥歯の咬み合わせも緊密にすることができました。
また、目立たない器具で他の人にほぼ知られずに矯正治療を終了できたことに、患者様もとても満足されていました。
治療前

上下歯列全体にスペースがありましたが、舌癖(舌の癖)はありませんでした。また、上下の歯列に垂直的や前後的なズレもなく、マウスピース型矯正装置(インビザライン)のコンプリヘンシブパッケージにて治療を開始しました。
治療中

患者様はコーヒーを飲まれることが多く、アタッチメント周囲が着色しやすい状況でした。
マウスピース装着時に着色は目立ちませんでしたが、治療終了時にエアーフローにて着色を落としました。
治療後

スペースもなくなり、緊密な咬み合わせを作ることができました。アタッチメント除去後に、エアーフローでしっかりと着色を飛ばし、最後にリナメルで磨きました。
患者様のご希望で、今後はホワイトニングも予定しています。
治療後の状態

最初の治療計画画像です。ほぼシュミレーション通りに治療を終えることができました。無理な動きも加えていないので、歯肉退縮や歯根吸収も起きませんでした。
担当医からのコメント
前歯を含めた全体的なすきっ歯の改善を希望されていた患者様の症例です。診査の結果、奥歯の前後的な関係には大きな問題が見られなかったため、奥歯の位置は維持しながら、歯列全体に存在するスペースを閉じていく方針としました。
本症例では、目立ちにくい矯正装置をご希望されていたため、マウスピース型矯正装置(インビザライン)のコンプリヘンシブパッケージを用いて治療を行いました。全体的に隙間の量が多い症例では、前歯が過度に倒れ込まないように配慮しながら治療計画を立てることが重要ですが、患者様がマウスピースの使用時間をしっかり守ってくださったため、治療は概ね計画通りに進行しました。
前歯だけでなく奥歯の隙間や咬み合わせも整えることができ、審美面と機能面の両方で良好な結果が得られた症例です。現在は治療後の安定を確認しながら、経過観察を継続しています。