前歯のガタガタと過蓋咬合(ディープバイト)を上下左右の第一小臼歯を抜歯して表側矯正で矯正歯科治療した症例

目次
この症例の概要
| 年齢 | 20代 |
|---|---|
| 性別 | 女性 |
| 主なお悩み | 昔から上下の前歯のガタガタと咬み合わせの深さが気になり、咬み合わせも良くないので矯正治療を行いたい |
| 診断名 | 上下前歯のスペース不足による叢生を伴う過蓋咬合(ディープバイト) |
| 治療方法 | 表側矯正 |
| 抜歯の有無 | 小臼歯4本抜歯 |
| 治療期間 | 歯を動かす動的治療:26か月(アポイント間隔1〜1.5か月) 後戻りを観察する保定治療:24か月(アポイント間隔3〜6か月) |
| 費用 | 858,000円(税込)(調整料:5,500円(税込)/回) |
| 術後の経過・現在の様子 | 主訴であったガタガタも抜歯をしたおかげでとてもきれいに改善され、患者様も満足されております。とても協力的な患者様でしたので、治療後半で使用した顎間ゴムもしっかり使っていただき、緊密な咬合も獲得することができました。治療中のプラークコントロールもしっかりされており、虫歯のリスクを低く保ちながら治療完了を迎えることができました。リテーナーに関してもしっかり使用してもらっており、今のところ、後戻りの傾向もみられません。 |
この症例について
ご相談内容
昔から上下の前歯のガタガタと咬み合わせの深さが気になり、咬み合わせも良くないので矯正治療を行いたいと初診カウンセリングに来院されました。
ご来院時のお口の状態
2種類のセファロのレントゲン写真から分析を行いましたが、骨格的には異常がなく、上下前歯の角度が外側へ傾斜し、過蓋咬合(ディープバイト)が見られました。
診断結果とカウンセリング
上下前歯のスペース不足による叢生を伴う過蓋咬合(ディープバイト)と診断致しました。
上下の前歯のスペース不足の改善には、上下左右第一小臼歯の4本の抜歯が必要と説明しました。
ご提案した矯正治療
治療範囲
全体矯正
行った矯正治療の内容
上下のガタガタと開咬を治すには、永久歯のスペース量がかなり必要でしたので、上下左右第一小臼歯を抜歯していく方針で説明させていただき、同意を頂き治療をスタート致しました。
上下の歯列の奥歯のズレも大きいために抜歯スペースのやりとりがシビアであったため、歯科矯正用アンカースクリューの使用の提案もさせていただきました。
治療後半では、緊密な咬合獲得のために、顎間ゴムの使用も説明させていただきました。
使用した装置
表側矯正、顎間ゴム、リテーナー
治療期間と費用の目安
| 総通院回数 | 34回 |
|---|---|
| 動的治療期間 | 26か月 |
| 動的治療の通院間隔 | 1〜1.5か月 |
| 保定期間 | 24か月 |
| 保定期間の通院間隔 | 3〜6か月 |
| 費用の目安 | 858,000円(税込) |
| 調整料 | 5,500円(税込)/回) |
治療のリスクについて
- 歯根吸収の可能性
- 矯正治療前後で歯根が短くなる可能性があります。
- 歯槽骨吸収・歯肉退縮の可能性
- 矯正治療前後で歯を支える骨の吸収する可能性があります。それと共に歯肉が下がってしまったり、ブラックトライアングルの可能性があります。
- 顎関節症の可能性
- 矯正治療中に顎関節症になる可能性があります。
- プラークコントロール不良による虫歯や歯周病の可能性
- 矯正治療中の徹底したブラッシングと定期健診をお願いしております。
治療前と治療後の変化


表側矯正にて八重歯と癒合歯の歯並びの改善ができ、緊密な咬合を得ることができました。患者様には最終的な仕上がりを満足していただけました。上下の歯の傾斜度合いも正しい歯軸になっております。
また、ブラケットを外した時際には、とても素敵なスマイルを見せていただけました。矯正治療の結果には、ご満足いただいております。心からの笑顔はとても相手も心にも残りますね。
治療前

上顎の犬歯が外側に位置しており、八重歯の状態です。上顎の犬歯を並べるためのスペースを確保するために、上顎左右側第一小臼歯を抜歯を行い、矯正治療を致しました。下顎の2番目と3番目の前歯に癒合歯があり、その歯に関しては、なるべく違和感のないように並べるように致しました。
治療後

八重歯は、抜歯をしたスペースに移動し、きれいに並んだと共に緊密な咬み合わせを作ることができました。癒合歯に関しても、目立たない位置に並べました。後戻りを起こさない様に上下顎にリテーナーを終日使用していただいております。1年経過した時点で、リテーナーの使用は夜だけにしていく予定です。
治療後の状態
主訴であった前歯のガタガタは、抜歯により必要なスペースを確保したことで改善されました。治療後半では顎間ゴムもしっかり使用していただき、緊密な咬合も獲得することができました。治療中のプラークコントロールも良好で、虫歯のリスクを低く保ちながら治療完了を迎えることができました。現在もリテーナーを適切に使用していただいており、後戻りの傾向はみられません。
担当医からのコメント
前歯の叢生(ガタガタ)と過蓋咬合(ディープバイト)を伴う症例でした。診断の結果、骨格的な大きな異常はなく、歯列内のスペース不足が主な原因と考えられたため、上下左右第一小臼歯4本を抜歯し、必要なスペースを確保したうえで表側矯正を行いました。
本症例では上顎の犬歯が外側に位置する八重歯の状態であり、また下顎前歯には癒合歯も認められました。そのため、単に歯を並べるだけでなく、見た目に違和感が出にくい位置関係を意識しながら歯列を整えることが重要でした。
患者様は治療に非常に協力的で、治療後半の顎間ゴムの使用や、治療中のプラークコントロール、治療後のリテーナー使用も良好であったため、叢生と咬み合わせの両方で安定した結果につながりました。現在も後戻りの兆候はなく、良好な状態を維持しています。