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開咬(オープンバイト)とは?|町田の矯正歯科専門の歯科医院|土日診療-町田駅前矯正歯科

開咬(オープンバイト)とは?

Medical

開咬(オープンバイト)とは?

開咬(オープンバイト)とは、上下の前歯が、通常だと少し接しているところが、上下の隙間が空いてしまっている状態のことをいいます。

開咬(オープンバイト)のイメージイラスト
開咬(オープンバイト):上下の前歯が空いている状態です。
発音や食事などの様々な障害が生じてきます。

開咬(オープンバイト)のイメージ写真

厳密な数値で言いますと、オーバーバイト(垂直被蓋)が0.0mm以下のことを差します。顕著な開咬の方は、オーバーバイトが−4.0mmのように、マイナスの値が大きくなっていきます。(正常な場合は、2.0~3.0mmになります)

開咬(オープンバイト)のデメリットとは?

  • 発音障害

開咬(オープンバイト)による発音障害のトレーニングイメージ

上下の前歯のスペースから、サ行な(無声摩擦音)どの発音時に空気がうまく流れずに、周りの人に聞き取りづらい発音になってしまいます。

  • うまく咬めない

開咬(オープンバイト)により咬みづらい食事のイメージ

上下の前歯が咬み合っておらず、隙間が空いてしまっているので、特に麺類などの麺を咬み切ることができません。そのため開咬(オープンバイト)の方が麺類を召し上がるときには、上顎前歯と舌でなんとか麺類切るように食べるようになりますので、麺類が食べるのが、苦手になってしまうことがあります

  • 奥歯に過剰な負担がかかる

開咬(オープンバイト)により奥歯に過剰な負担がかかる状態のイメージ

前歯で奥歯の過剰な力を分散させる『ガイダンス』という機能が開咬(オープンバイト)だと、機能しておりません。そのため、奥歯に過剰な負担がかかり、歯が予想以上に咬耗するようになります。

  • 顎関節症が悪化する

開咬(オープンバイト)により顎関節症が悪化した状態のイメージ

上下の前歯のガイダンスがない状態が続くと、顎関節の靭帯の動く範囲も広くなり、顎関節の仕事量と可動域の量が多くなり、もともと顎関節症をお持ちの方ですと、悪化することがあります。

開咬(オープンバイト)の原因とは?

  • 舌癖(舌のクセ)

開咬(オープンバイト)の原因となる舌癖(舌のクセ)のイメージ

歯並びは、お口の中の力のバランスで、決まります(バクシネーターメカニズム)と言います。

歯並びの良い方は、このバランスがうまく保たれておりますが、舌を上下の前歯に入れてしまう癖などがあり、歯列を外側に押す力が強い場合には、上下の前歯が咬み合わずに、空いてしまういわなやゆる開咬(オープンバイト)になってしまいます。

舌癖が、原因の矯正治療の場合には、上下の前歯を閉じるように、歯を動かすことに加えて、舌癖を予防するように、舌の筋肉を鍛えて、癖がでないように筋機能療法(MFT)を行う必要があります。舌癖の原因は、舌の筋肉の力が弱っていることが多いからです。

  • 遺伝

開咬(オープンバイト)の原因となる遺伝のイメージ

開咬は、歯並びだけの歯性のものの他に骨格的に骨自体が開咬になっている場合があります。

この骨格的開咬は、指しゃぶりなどの後天的な悪い癖などによるものもありますが、遺伝的に受け継がれことがあります。遺伝的な要因のみでは、なく後天的な要因も重なると強く発症する傾向にあります。

できる限り、開咬を悪化させないように、後天的な要因をなるべく排除してあげることが大事になってきます。

開咬(オープンバイト)はそのままだと、どうなるのか?

開咬(オープンバイト)の治療イメージ

前歯が咬んでいない開咬(オープンバイト)は、治療しないでおくと奥歯のみで、咬む力を受け止め続けるため、過剰な力が奥歯の歯を咬耗させます。

矯正の初診カウンセリングで、お口の中を拝見させていただく際に、開咬(オープンバイト)の方はすでに咬耗している方が多いです。

開咬(オープンバイト)を放置した状態のイメージ
病的な咬耗により、象牙質が露出し、
知覚過敏を誘発してきます。

過剰な力が奥歯にかかり続けますと、咬耗による知覚過敏過剰な力による歯槽骨(歯を支えている骨)の減少顎関節症の悪化が起きてきます。歯の寿命的には、長い間このような状態に晒され続けるると歯を支える骨が減り、最終的に歯が抜けてしまう可能性があります。

開咬(オープンバイト)を放置した状態の悪化段階イメージ
細菌によるものでない過剰な力による歯周病により骨の量が減少してきます。

開咬(オープンバイト)を放置し悪化した状態のイメージ
前歯のガイダンスがないことにより、
顎関節にダメージが蓄積され、顎関節症が悪化していきます。

厚生労働省の8020運動(80歳までに20本の歯を残しましょうという運動)で、実際に80歳以上で20本歯が残っている人の中で開咬(オープンバイト)と反対咬合の方は、圧倒的に少ないという結果がでています。この両者は、上下の前歯が、奥歯の歯にかかる過剰な力を分散してくれるガイダンスという機能が失われているために、奥歯の崩壊が早く進んでしまっています。やはり早い段階で、開咬(オープンバイトは)は、治してあげたほうが、歯自体の寿命を長くすることができるでしょう。

開咬(オープンバイト)がなく80歳で20本の歯がある方のイメージ
80歳で20本の歯がある方の中の開咬(オープンバイト)の方は、非常に少ないです。
つまり開咬(オープンバイト)は、歯を失う原因になってしまうということです。

開咬(オープンバイト)の治療とは?

タイプ別で、治療法について説明していきます。

➀上下の前歯の歯軸が問題ない場合 + 骨格的な要因がない場合

開咬(オープンバイト)矯正のためのマウスピース型矯正装置(インビザライン)イメージ
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は
歯を抜かない開咬治療には、適しています。

抜歯をしないでできる可能性があります。もちろん奥歯の前後関係や叢生量(ガタガタ量)が多ければ、抜歯が必要になります。

抜歯の数:0~4本(親知らずを含まない)

使用できる装置の種類

  • 表側矯正
  • マウスピース型矯正装置(インビザライン)
  • 裏側矯正

②上下の前歯の歯軸が、外側に傾斜をしている場合+骨格的な要因がない場合

開咬(オープンバイト)矯正のための抜歯イメージ

抜歯が必要になる可能性が高いです。

抜歯の数:2~4本(親知らずを含まない)

使用できる装置の種類

  • 表側矯正
  • マウスピース型矯正装置(インビザライン)
  • 裏側矯正

開咬(オープンバイト)矯正のための表側矯正イメージ
抜歯を含むダイナミックな矯正歯科治療には、
表側矯正が適しています。

③骨格的な要因が強い場合

開咬(オープンバイト)矯正のための手術イメージ

歯を動かす移動量も増えて、スペースも必要になるため、抜歯が必要な可能性が高いです。また、奥歯の上下的な移動が必要な場合が多く歯科矯正用アンカースクリューと呼ばれる小さなネジを埋入して、治療を行うことがあります。前歯の空き具合が大きく、矯正単独で治療ができない場合には、手術併用の矯正治療が必要になる可能性もあります。

抜歯の数:2~4本(親知らずを含まない)

使用できる装置の種類

  • 表側矯正
  • 裏側矯正
開咬(オープンバイト)矯正のための歯科矯正用アンカースクリューイメージ
歯科矯正用アンカースクリュー
開咬(オープンバイト)矯正のための裏側矯正イメージ
舌癖防止のために、裏側矯正は有用です。

いずれの方法にしても、舌癖が関与する場合には、舌癖を治す筋機能療法(MFT)を併用しながら行なっていく必要があります。

開咬(オープンバイト)矯正のための筋機能療法(MFT)イメージ
筋機能療法MFTは、舌の筋トレです。

開咬(オープンバイト)の矯正歯科治療で、注意しなければならないこととは?

開咬(オープンバイト)矯正のための後戻りの装置イメージ
舌の突出を抑えるタングクリブ(夜間使用)

開咬(オープンバイト)は、舌癖や歯の移動方向(歯を動かす方向が歯を骨に埋める方向)などの要因によっては、しっかり後戻りの装置を使わないと上下の前歯の隙間が空いてしまうような後戻りを起こしてしまう可能性が、他の歯並びよりも高いです。そのため保定期間中の舌の位置やリテーナーの使用頻度を把握して、過ごしていただく必要があります。

矯正治療の中でも、治療難易度が高めなのが、この開咬(オープンバイト)です。奥歯を骨の中の埋める方向へ動かす圧下自体が矯正歯科治療の中で1番動きづらい動きであることと、骨格的な要因もできる限り改善するためには、歯科矯正用アンカースクリューを用いたダイナミックな歯の移動が必要になることがその要因となります。

治さないこともリスクになるために、開咬(オープンバイト)の方は、しっかりとした矯正歯科治療をやられたほうがよいでしょう。

町田駅前矯正歯科 院長 渡邉博人