『矯正歯科の衛生士が考えるマウスピース矯正治療を失敗しないために注意すべき7つのこととは?』
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『矯正歯科の衛生士が考えるマウスピース矯正治療を失敗しないために注意すべき7つのこととは?』
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近年目立たない矯正治療が増えてきていますが、その中でもマウスピース矯正はよく耳にする矯正の種類で皆様ご存じだと思います。マウスピース矯正装置にはインビザライン、クリアコレクト、キレイライン、アソアライナー、ローコストなど様々な種類の装置があります。
マウスピース矯正は、従来の矯正治療の歯に直接つける装置とは違い、ご自身で取り外しのできる透明なマウスピースを使用した目立たない矯正になります。
矯正装置がつくことで見た目を気にされて矯正治療を始めることに悩まれている方には適した矯正治療で、また、取り外しができるということで手軽に思われる方も多くいらっしゃいます。
☆今回はその利点ともいえる特徴が故に失敗例も多く存在しているマウスピース矯正治療を失敗しないために、歯科衛生士の観点から7つの注意すべき点をお伝えしていきます。
①マウスピース矯正では治療が難しい症例がある
マウスピース矯正はワイヤー矯正とは異なり、治療適応できる症例と難しい症例がございます。
重度の受け口、重度な叢生、顎のズレや骨格に問題があるなど大きく口元を変えるケースは治療が難しくなります。
治療適応の判断が難しい症例があり、無理に治療してしまうと治療の失敗に繋がる恐れがあります。矯正歯科専門の歯科医師(特に日本矯正歯科学会の認定医の先生だと安心だと思います。)にご相談いただき、マウスピース矯正の治療適応ケースであるか判断を仰ぐことで失敗を防ぐことになります。
②マウスピース矯正の種類によって治療範囲が異なる
マウスピース矯正には様々な種類があります。マウスピース矯正の種類によって治療範囲が異なり、主に前歯のみ治療が適応のものと奥歯を含めた治療ができるもので分かれます。
ご希望の治療範囲によって種類の選択が必要になり、ご希望の治療範囲外のマウスピース矯正の種類だと治療が難しくなります。
またマウスピース矯正だけでは治療が難しい症例もあり、マウスピース矯正とワイヤー矯正の併用が必要になるケースがあります。
『このことから歯科医院選びが重要になります。前歯の軽い叢生を整えたというご希望であれば矯正歯科専門の歯科医院でなくても治療が可能となりますが、全体的に歯並びやかみ合わせを整えられたい場合であれば、矯正歯科専門の歯科医院を受診されることがおすすめです。』
③取り外しができるためマウスピースを装着しなくなる
ご自身で取り外しができるということは利点でもありますが、欠点にもなります。
基本的にお食事と歯磨き以外の時間はマウスピースを装着する時間であり、外している時間が長くなると後戻りしてしまいます。また、長時間外しての再装着の際には痛みを伴う場合もあり、よりマウスピースをつけるのが億劫になってしまう可能性もあります。
マウスピース矯正は、ご自身での管理がとても重要になり、装着を怠ってしまうと思うように歯が動かず、治療期間も延びてしまうことで治療自体が失敗してしまうことにも繋がります。
④マウスピースの交換時期を守っていない
◎マウスピースを新しいものに交換する日数は担当の歯科医師の指示に従ってください。
同じマウスピースを長く使用していても効果的ではなく、また、時期が早いのにも関わらず新しいマウスピースを使用してしまうと歯にトラブルが起きてしまう恐れがあります。
稀に指示通り装着していても歯の動きが遅い場合がありますが、その際には自己判断をせず、担当の歯科医師の指示を仰いでください。
➄間違った着脱によって歯の神経が壊死してしまった
マウスピース矯正は、歯に圧がかかっており着脱も簡単ではありません。慣れてくればスムーズになりますが、手順を踏まずに無理矢理に外してしまうと歯に過剰な圧がかかり、歯の神経が壊死してしまう恐れがあります。
ブリッジやクラウンなど被せ物が入っているとよりマウスピースの着脱が難しくなります。
マウスピース自体を多少着脱しやすいように調整することも可能なので無理矢理取り外しせずに担当の歯科医師にご相談ください。
⑥むし歯や歯周病になってしまう
唾液には自浄作用があり、歯垢や食べかすを洗い流してくれますが、マウスピース装着時は歯に唾液が行き渡りにくくなりむし歯や歯周病になりやすくなります。
むし歯や歯周病になり、マウスピース矯正終了時に歯の質がボロボロになってしまうようでは矯正治療成功とはいえません。
また、大きいむし歯ができてしまうと矯正治療を一度中断し、むし歯の治療を行わなくてはいけなくなります。そうなると歯の形が変わるため治療後新しいマウスピースを作製しなければなりません。時間をロスしてしまい、治療期間も長くなってしまいます。
対策としては、食事や間食後しっかり歯磨きをする、磨き残しを無いよう歯ブラシだけではなくフロスなどの補助道具を使用して磨き残しがないように注意していただくことが重要になります。
他にマウスピースにチェックアップジェルなどむし歯予防のフッ素を入れて装着することもおすすめです。
⑦治療後に後戻りしてしまう
マウスピース矯正もワイヤー矯正どちらも歯並びを整えた後は保定期間が必要になります。
矯正治療後、歯は元の位置に戻ろうとする働きが起きます。
その際に保定装置を使用せずにいると、せっかく整えた歯並びが崩れてしまいます。
歯並びを整えた後も定期的な歯科医院の通院やケアを怠らないことで安定していきます。
【まとめ】
☑マウスピース矯正治療が適応か、または種類の判断は難しいため矯正歯科専門の歯科医院を選ばれることが治療失敗を回避できる
☑マウスピースの装着時間や新しいマウスピースの交換は歯科医師の指示通り行う
☑通常よりもむし歯になりやすい口腔環境になるため口腔ケアを徹底していただく
☑後戻りを防ぐために治療終了後も保定期間もマウスピースを装着し、定期検診を怠らない
町田駅前矯正歯科
矯正歯科専門衛生士
町田の矯正歯科・マウスピース矯正(インビザライン)、裏側矯正(舌側矯正)、部分矯正
町田駅前矯正歯科:
https://machida-kyosei.com/
電話番号:042-732-5775
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