『歯科矯正中の栄養について』
Blog
『歯科矯正中の栄養について』
Blog
歯科矯正中は、歯が動く痛みによって食欲が出なかったり、食べものが装置に絡まりやすくその後のお手入れの大変さを考えて、食事自体を抑えたり、飲み物だけで済ましてしまうことがあります。
調整日の翌日などの、特に痛みを感じる日は歯に負担を感じる物を口に入れるのは億劫ですよね。
ですが、日常的に食事を抑えてしまったり飲み物だけで済ますことは身体にとって良いこととはいえません。
食べものを口にしないことによってお口のお手入れは楽になっても、
身体には栄養が十分に足りていないので元気が出ない、口内炎ができやすく治りにくい、免疫が下がることで風邪をひきやすいなどの不調が起こります。コロナが終息していないこの時期には免疫力を下げてしまうのは良くないことです。
『今回は、栄養と歯科矯正中の野菜の摂り方についてまとめていこうと思います』
【目次:もくじ】
【まとめ】
食事バランスにおいて理想的なのが、
【主食(糖質)+主菜(タンパク質、脂質)+副菜(ビタミン、ミネラル、食物繊維)
を1日3食しっかり摂ることです。】
それぞれ身体にとって大切な働きをする栄養素になります。
『身体を動かすためのエネルギー源であり、脳にとっては主要なエネルギーになります』
1gで4kcalの計算になります。
糖質ダイエットなどが流行ちましたが、極端に糖質が少なすぎると、いわゆる低血糖の状態になるために以下のような症状がでていきますので、注意が必要です。糖質の1日の摂取量は以下のリンクページから確認できます。
https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=3&category=muscle
☞頭痛・ふらつき・動悸・手足の震え・異常な発汗・慢性的な疲労や思考力の低下・湿疹・アレルギ
ー・関節炎・目のかすみ・筋肉痛・攻撃的衝動・うつ傾向・怒り・いらだち・日中の眠気・無気力
『摂取しすぎると肥満の原因になりますが、脂質は少量で多くのエネルギーを得ることができるので効率がいいエネルギー源です。』
1gで9kcalにもなります。また脂質は脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)の吸収を促す役割もあったり、女性ホルモンのエストロゲンなどの体内において様々に作用するホルモンの生成にも関与します。1日の摂取量は以下のリンクから確認できます。
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shishitsu-shibousan.html
脂質が少なすぎると以下のような症状がでてきます。
☞脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)の吸収が低下し、ビタミン不足になります。高齢者に起こ
りやすいです。
身体をつくる筋肉、臓器、皮膚、血液などの主要となる構成成分です。アミノ酸は20種類ほどありますが、中には食事からでしか補うことの出来ない必須アミノ酸と呼ばれるものがあります。必須アミノ酸は、イソロイシン、ロイシン、リジン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジンです。これらの必須アミノ酸は1つでも不足するものがあると、少ない必須アミノ酸に量に合わせて吸収するので、必須アミノ酸の絶対量が減ってしまいます。バランスよく必須アミノ酸を取る必要があります。
必須アミノ酸は植物性たんぱく質(大豆類等)よりも動物性たんぱく質に多く含まれますので、適量お肉の摂取は効率的に必須アミノ酸を吸収することができます。1日の適量は下のリンクから確認してみましょう。
https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=48&category=performance
特に必須アミノ酸が不足してしまうと以下のような症状が出てきます。
☞低栄養状態や肌荒れが起きることがあります。
ビタミン・ミネラルは健康維持や体調管理のために欠かせない栄養素です。
ミネラルは別名〈無機質〉ともいい、カルシウム・ナトリウム・鉄・など約16種類あります。
ビタミン不足、ミネラル不足に陥ると以下のような症状がでるので注意が必要です。
☞決定的なビタミン不足になる前に前症状として疲労感、倦怠感(倦怠感)、食欲不振などいわゆる不定愁訴(ふていしゅうそ)があります。これを潜在性ビタミン欠乏症と言い、長い時間をかけて徐々に進行する生活習慣病の発生にも関与することが知られています。前段階を過ぎ決定的なビタミン欠乏症になると不足するビタミン別に症状が変わりますので、以下のリンクページから確認してみましょう。
https://www.cocokarada.jp/disease/detail/K4040008/index.html
☞ミネラル不足は鬱や低体温、貧血、肌荒れや肩こりや口内炎、体重の増加や免疫力低下が起きてきま
す。また疲れやすく、集中力がなくなったり、イライラいやすくなったりします。ミネラルは注意が
必要で鉄や亜鉛を取り過ぎると中毒を起こしたり、ナトリウムを取り過ぎると高血圧を起こしたりし
ますので適量を守るようにしましょう。1日の適量は下のリンクから確認してみましょう。
https://jp.glico.com/navi/e07-3.html
5大栄養素に加え、第6の栄養素といわれています。
ヒトがもつ消化酵素では分解されない難消化成分で、おなかの中にいる善玉菌を増殖させて腸内細菌のバランスを正常にしてくれる効果があります。
偏りや食べすぎに気をつけて、バランスよく食事するように心がけましょう。
☞食物繊維が不足すると腸内環境が悪化し、便秘になります。その結果痔になったり、大腸がんのリス
クが高まったりします。糖尿病などの生活習慣病のリスクも高くなります、1日の摂取量は以下のリンクページから確認してみてください。
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html
お米はおかゆや雑炊にして柔らかくしたり、パンはフランスパンを避けて豆乳パンなどの優しい触感の種類を選んだり、痛みがあるときでも食べやすい食材です。
ですが野菜は固いものや繊維質のものなど、それぞれ特徴があって歯科矯正中には比較的食べにくいと感じやすく避けてしまうことがあるかと思います。
生の野菜は、歯ごたえがあって矯正中には少し負担に感じやすいかもしれません。
*キャベツ、レタスなどの葉物野菜
そのまま食べると繊維が気になったり、特に芯の部分が噛めなかったりします。
千切りやサイズを細かくしたり、温野菜にすることで柔らかく食べることができます。
*大根、じゃがいも、にんじん、ごぼう 等
根菜類の野菜は特に歯ごたえがあるので、痛みがある時の外食時には気をつけていただくと良いと思います。
柔らかくなるまで火を通すと歯の負担を少なく食べることができます。
肉じゃがやおでんなどの煮物料理はおすすめです。
*ほうれん草、もやし、えのき 等
繊維がしっかりしているので、矯正装置に絡まりやすい食材です。
細かく切ってソテーにしたり、ミキサーなどで細かくしてスープやポタージュのようにしても食べやすいです。
矯正中に食べられない食材はありません。
参考にいくつかご紹介しましたが他にもいろんな料理にチャレンジしてみてください。
工夫した調理法で、おいしく栄養を取り入れましょう。
また最近では、野菜のスイーツやお菓子などもみられるようになりました。
野菜が嫌いな方でも料理より食べやすいと思います。
痛みが強い時などはそういったおやつやデザート、サプリメントも栄養素を補給するための方法としてあります。
1日3食の理想的な食事を目指して、健康的な生活を送りましょう。
【まとめ】
☑食事は健康に過ごすためにとても重要なことです。
☑身体に必要な栄養素にはいろんな種類があります。バランスよく摂取することが大切です。
☑食事は、噛む運動によって満腹中枢や筋肉が刺激されたり身体全体にメリットがあります。サプリメントはあくまでも補助的な役割で飲用ください。
『歯科矯正中の栄養について』
記事投稿および編集:N(歯並びコーディネーター:日本成人矯正歯科学会)
記事監修:渡邉 博人 日本矯正歯科学会認定医/町田駅前矯正歯科医院長
町田の矯正歯科・マウスピース矯正(インビザライン)、裏側矯正(舌側矯正)、部分矯正
町田駅前矯正歯科:
https://machida-kyosei.com/
電話番号:042-732-5775
診療のご予約・各種治療のご相談は下記よりお気軽にご連絡ください。