『歯科医院のマウスピースとセルフ歯科矯正・市販のマウスピースの違いとは!?』
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『歯科医院のマウスピースとセルフ歯科矯正・市販のマウスピースの違いとは!?』
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今回のブログでは、『歯科医院のマウスピースとセルフ歯科矯正・市販のマウスピースの違い』について説明していきます。
従来の歯科矯正のイメージは、歯に直接矯正装置をつけてワイヤーで歯を動かす治療を思い浮かべるかと思います。
表側矯正のメタルブラケット+メタルワイヤーは従来の矯正装置の典型です。
しかし最近では目立たない矯正治療として裏側に矯正装置とワイヤーをつける矯正治療や、マウスピースで歯を動かす治療も主流になってきました。ここで注意しなくてはならないのは、歯科医院で扱うことができるマウスピース矯正の商材はここ最近本当にたくさん新しい物が出てきておりますが、治らないマウスピース矯正の商材も実際にあります。今回は1番確実で再現性が高いマウスピース矯正=インビザラインとして説明させていただきます。
今のところ適応範囲が一番広いマウスピース矯正としては、『インビザライン』があります。部分矯正から全体矯正まで適応範囲は広いです。
マウスピース矯正については、矯正治療が身近になったことからか歯科医院だけではなく、初回だけクリニックにきていただき、あとは直接自宅にマウスピースが届くセルフ歯科矯正や市販で購入可能という話しを耳にします。
そこで今回は歯科医院でのマウスピース矯正治療と市販で購入できるマウスピース矯正治療(インビザライン)とはどこが違いかお伝えしていきます。
歯科医院のマウスピースとセルフ歯科矯正・市販のマウスピースの違いとは何なのでしょう?
【目次:もくじ】
《メリット》
《デメリット》
≪メリット≫
≪デメリット≫
➀マウスピース矯正(インビザライン)とは?
ワイヤー矯正と違い、ご自身で取り外しのできるマウスピース(インビザライン)で歯を動かします。
ご自身の歯型をデジタルスキャンをし、そのデジタルデータを元に専門機関(インビザラインのアライン社)で歯の位置を0.25ミリずつ動かした状態でマウスピースをアメリカで作製し、日本へ送ります。
全世界に『インビザライン』を届ける今や非常に大きな会社になります。
マウスピースは今の歯の状態から少し動いた状態のものが出来上がってくるので、適合を合わせる為にマウスピースを噛み込んで力を加えることで徐々に歯が動きます。毎日2o時間以上使用していただき少しずつ歯の方を動かしていきます。
1枚のマウスピースで歯並びが整うわけではなく、少しずつ歯を動かすので、1クール何十枚とマウスピースを取り換えて繰り返していきます。通常この1クールを2~3回行います。またインビザラインはマウスピース矯正にはなりますが、マウスピース単独で治療するものではありません。
『アタッチメント』と呼ばれる歯の表面に小さな歯の色の粒々をつけての矯正治療になります。この『アタッチメント』は非常に重要で、滑沢は歯面に付けることによりマウスピースがしっかり歯を掴むことができ可能な限りシュミレーション通りに動かすことができます。
治療の症例によって歯科医師の判断で作製するマウスピースの枚数は変わります。その分治療期間も違うので、患者様によって治療期間が異なります。
また、マウスピースも主に前歯のみ動かす種類のものと全体で動かすものと種類がありますので治療の目的に合わせて種類を決めることが重要です。
マウスピース矯正は治療適応外の症例もありますので注意が必要になります。
抜歯をしてダイナミックに歯を動かす矯正であったり、難症例と呼ばれるものに関しては、マウスピース矯正の適応ではありませんので注意が必要です。その判断については、矯正歯科クリニックで適切に診断してもらうことが大事です。
②歯科医院でのマウスピースのメリット・デメリット
《メリット》
〇専門性が高いので安心して治療を受けられる
・歯科医院で矯正治療を行う際には、前方、側方セファロ写真(矯正診断に必須のレントゲン)やCT、 歯型、噛み合わせなどを採取し、しっかり検査や現在の状態を分析し、最適な治療内容をお伝えできます。また矯正歯科専門クリニックであれば、矯正認定医も在籍していることが多く専門性の高い診断と治療を行うことができるでしょう。
当院でも日本矯正歯科学会認定医が在籍しております。
・定期的に歯科医院に来院していただき、経過を診ながら治療を行うため、トラブルが起きた際にすぐに対処できます。むし歯ができてしまって治療が必要になったり、何かしらの原因でマウスピースと歯並びの適合が悪くなってしまった際に改めて歯型を採り直すなどの対処が必要になる場合があります。アタッチメントやブラケットなど矯正治療は歯に付けるタイプの装置が多いので、外れた際の対応が歩かないかによって患者さんの安心感は全然異なります。
歯科医院でも一般的な歯科医院と矯正専門クリニックでは矯正の先生が常時いるかどうかで常時対応が可能な場合とできない場合がありますので注意が必要です。
《デメリット》
〇価格が高い
・検査代や治療完了までにかかる料金は内容によって異なりますが、市販のものより明らかに高額にな
ります。逆に言えば矯正のドクターにしっかり治療してもらえるということになるでしょう。
③セルフ歯科矯正・市販のマウスピースのメリット・デメリット
≪メリット≫
〇価格が安い
・歯科医院のマウスピースのデメリットとの対比で市販のマウスピースは低価格で手に入ります。また来院する必要がほぼないため、交通費なく、通院にご自身の時間を当てなくて良いことはメリットになるでしょう。
≪デメリット≫
〇適応するか、しないか正確な判断ができるか難しい
マウスピース矯正が世間的に知られるようになり、目立たない矯正ということからマウスピース矯正を希望される方も増えました。
ただし、ワイヤーでの矯正治療とは違い、マウスピース矯正では治療の難しい症例もあります。
近年その判断が正しくされず、マウスピース矯正でうまく歯並びが整わずに治療を終了されたり、ワイヤー矯正に切り替えるなどの症例が増えています。
セファロ分析:矯正学的な骨格・口元・歯軸の問題点を抽出し、優先順位を考えた治療をするために必要なトレースになります。矯正専門クリニックにはほぼあります。
最近ではCT完備の病院が増えています。昔にはなかったもので、歯を支える骨の量や歯根の長さを確認できるので、安心な矯正治療を行うのに必須になります。
歯周病の方はまず歯周病を治してからでないと矯正治療はできませんので、注意が必要です。
このデメリットを防ぐためには歯科医院での検査や分析が必須であり、手軽に始められるというイメージではなく、しっかり治療を完了されるというお気持ちで治療に臨まれた方がご希望の治療後のイメージに繋がります。
〇トラブルに対処ができない
歯科医院に定期的に通って経過を診ないため、トラブルがあっても気付かずに対処ができなかったり、遅れてしまう可能性が高いです。痛みが出る場合には、対応するまでに時間がかかるのはとても辛いですね。
急患がまったくない方を見たことがありません。マウスピース矯正を選ぶ場合には慎重な選択が必要になります。
〇矯正用ではないマウスピースを購入してしまう可能性がある
インターネットやドラックストアで購入できる市販のマウスピースはナイトガード用やスポーツ用などのマウスピースが売られているため、誤ってそちらを購入してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
歯を動かす用途のマウスピースと歯を衝撃から守る用途のマウスピースがあるので注意が必要です。
市販で売られているマウスピースはお湯で柔らかくした材料を噛みこんで形を作る簡易的なものになるので適合もあまり良いとはいえません。目的の用途が違います。歯を動かす力はないので注意が必要です。
マウスピース矯正は、ご自身での取り外しができることがメリットに挙げられますが、その分しっかり使用されないと効果がでないこと、治療のスピードが使用時間で変わることからトラブルが多いことも事実です
自己判断では難しいことも多くあるため、定期的に歯科医院で経過を診ながら治療されることが重要になります。
専門家の意見としては、矯正専門の歯科医院でしっかり検査を行った上で、歯科医師が経過を診ながら治療されることが治療成功への近道になるように思います。
後悔のない矯正ライフを!
【まとめ】
☑価格に大きな違いがある
☑歯科医院でのマウスピース矯正は精密検査を行い、診断・分析を行った上で患者様に合ったマウスピ
ースを作製する
☑セルフや市販のものは手軽ではあるが、トラブルが起きる可能性もある
☑歯の並びをどの程度整えられたいかでマウスピースの種類の選択が変わる
『歯科医院のマウスピースとセルフ歯科矯正・市販のマウスピースの違い』
記事投稿および編集:K(歯科衛生士)
記事監修:渡邉 博人 日本矯正歯科学会認定医/町田駅前矯正歯科医院長
町田の矯正歯科・マウスピース矯正(インビザライン)、裏側矯正(舌側矯正)、部分矯正
町田駅前矯正歯科:
https://machida-kyosei.com/
電話番号:042-732-5775
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