『なぜ矯正治療のやり方(治療方針)と治療ゴール(治療目標)は先生によって全然ちがうの?』
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『なぜ矯正治療のやり方(治療方針)と治療ゴール(治療目標)は先生によって全然ちがうの?』
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記事制作と記事編集:渡邉 博人 日本矯正歯科学会認定医/町田駅前矯正歯科医院長
『なぜ矯正治療のやり方(治療方針)と治療ゴール(治療目標)は先生によって全然ちがうの?』
こんにちは。町田駅前矯正歯科医院長の渡邉です。
日々の矯正の初診相談の際によくお話にでてくることがあります。
それは、『他のクリニックの矯正相談もいくつか行ったが、なぜ先生によってこれだけ矯正の治療のやり方が違うのか?』とよく質問されます。今回は、この内容について、個人的な見解にはなりますが、書かせていただきたいと思います。
【目次】
1⃣ 矯正歯科専門医か一般歯科矯正(GPオルソ)の違いで治療目標が違う?
2⃣ 矯正歯科専門医の治療目標は、ほぼ同じ可能性が高い!?
3⃣ 治療方針の違いは、矯正歯科派閥によって多種多様である
★まとめ★ご自身にあった治療目標と治療方針を選択することが大切です
1⃣ 矯正専門医か一般歯科医矯正(GPオルソ)の違いで治療目標が違う?
まず矯正治療を行う先生には、矯正専門医と一般歯科医矯正(GPオルソ)の2パターンがおります。
🦷矯正専門医:各歯科大学病院矯正科で矯正専門で長年修業を積んだ先生(ほぼ認定医を持っている先生)
🦷一般歯科医矯正(GPオルソ):一般歯科が専門で、矯正も独自に勉強し、矯正治療を行う先生(認定医を持っている先生は稀)
矯正治療ゴールが違うのは、矯正専門医か一般歯科医矯正(GPオルソ)によって異なると個人的には、考えております。(以下GPオルソと略します)もちろんその中でも矯正専門医寄りのGPオルソの先生もおりますので、すべてに当てはまるものではありませんので、実際のゴール設定については、矯正をやられる先生と十分なお話をしていかないとわからないと思います。
まず、矯正専門医のゴールは、一般的に以下のようなものがあります。実際の項目は、ほかにもたくさんありますので、ポイントのみ書かせていただいております。(専門用語の羅列になって、申し訳ありません💦)
≪矯正治療の達成項目≫
🦷アングル1級関係(第一大臼歯の前後関係)
🦷適切な上下前歯の被蓋関係(上下のの前歯の差と咬み合わせの深さ)
🦷上下正中線の一致(上下前歯の真ん中の一致)
🦷移行的な辺縁隆線(奥歯の高さが移行的にそろっているか?)
🦷緊密な咬合嵌合(ABCコンタクトとも言われ、上下の奥歯が均等にかみ合っているか?)
🦷適切なスマイルライン(笑った時の前歯の見え方が適正か?)
🦷正常な上下歯列弓(歯列弓の形が適か?)
🦷適切なE-ラインの形成(横顔が整っているか?)
🦷適切なインサイザルアングル(上下前歯の角度は適正か?)
🦷歯根の平行性(適正な歯根間距離を保てているか?)
などなど他にも多数の項目があります。
いろいろな項目がありますが、なぜ矯正専門医がこの項目をクリアしようとするのかは、アカデミックとして、矯正学準じることとももちろんありますが、わかりやすい理由としては、日本矯正歯科学会の認定医の治療基準を満たし、認定医の更新に必要なケースを作らなければならないからです。矯正専門医の先生は、ほぼ日本矯正歯科学会の認定医の資格を有しております。その資格は、歯科大学で矯正科長年で修業をして、日本矯正歯科学会の認定医試験を受けて合格し、初めて得られますが、その後も5年毎に上記の項目をクリアした症例の提出ができないと、認定医の更新ができません。そのため、矯正専門医の先生は、日ごろからこれらの項目を意識した治療をしなければならないのです。そのため、認定医の学会の審査基準がそのまま治療目標となることが多いので、おのずと治療の質は担保されると考えてよいでしょう。勿論、患者さんが望まないところまで、無理に治療するのは、過剰な医療とはなることもありますので、患者さんとのお話の上で治療ゴールは決めていくことになります。
一方、GPオルソ先生は、様々で全体矯正をやられる先生もいれば、部分矯正のみのやられる先生おり、またワイヤー矯正はやらずにインビザラインなどのマウスピース矯正のみをやる先生などのがいらっしゃいます。治療目標も患者さんが気になるところだけ治す先生もあれば、今のお口の状態(歯周病や歯の欠損の状態)に合わせてできるところまで矯正をやる先生など必ずしも認定医の審査項目を満たしていない場合もありますが、患者さんが満足しておれば、どちらの先生も正解だと私は、考えます。
この両者の治療期間もこの目標によって変わり、だいたいのケースでは、達成項目が多い矯正専門医のほうが、治療期間が長いケースが多い傾向にあります。それもそのはずです。しっかり治さなければならないので、おのずと治療期間は、2年から3年半など長めになってきます。GPオルソ先生は、ここまで目指している先生は、そこまで多くないので、治す項目も患者さんが気になるところのみであったり、その先生がきになるところのみの治療になるため、治療期間は、短めになることが多いです。このような理由により、先生によってやり方や治療期間が違うということになってきます。患者さん的には、このような背景は、わかりませんので、迷ってしまうのも当然です。
2⃣ 矯正歯科専門の治療目標は、ほぼ同じ可能性が高い!?
上記で述べたように、日本矯正歯科学会の認定医を維持していくんためには、必ず学会が決めた基準の症例提出が5年に1度必要になりますので、そこを目指していくために、矯正専門医の先生達の治療目標はおのずと同じになってきます。矯正にもいろいろな学会がありますが、各大学の教授、医局員が所属しているのは日本矯正歯科学会であり、対外的にもこの学会が、日本では主要な学会と言われております。この学会の認定医を持っている先生たちのクリニックでの初診カウンセリングは、各クリニックで特色はあるとは思いますが、根本の矯正に対する考え方は似通っており、数件矯正専門クリニックを受けてこられた患者様の治療方針はほぼ似通っていることは、このためです。
3⃣ 治療方針の違いは、矯正歯科派閥によって多種多様である
またここでよく聞かれるのが、『治療ゴールは同じだけれども、治療のやり方が全然違うのはなぜですか?』ということです。
結論から言うと、各先生が使用する装置が違うだけで、最終的な歯の位置は、ある程度同じことが多いということです。
旅行でも、目的地へ行くのに、車で行くか?新幹線で行くか?飛行機で行くか?の違いがあるのと同じです。
その使用する装置によって、もちろんメリット、デメリットがありますので、そこに関しては、よく説明してもらい、その人に合った治療法で治療されるのが、患者さん側先生側もとってもベネフィットが大きくなると思います。
⭐︎まとめ⭐︎ご自身にあった治療目標と治療方針を選択することが大切です
最終的に、どのクリニックで矯正治療を行うかはご自身の求めている治療ゴールと治療方針に合致した矯正専門クリニックをみつけられるかどうかだと思います。ぜひ、矯正の初診カウンセリングでは、『治療目標』と『治療方針』についてしっかりお話してみてくだい。
町田の矯正歯科・マウスピース矯正(インビザライン)、裏側矯正(舌側矯正)、部分矯正
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