『妊娠中に歯科矯正でレントゲン撮影はできる?』
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『妊娠中に歯科矯正でレントゲン撮影はできる?』
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記事制作と記事編集:矯正専門歯科衛生士 O
監修:渡邉 博人 日本矯正歯科学会認定医/町田駅前矯正歯科医院長
『妊娠中に歯科矯正でレントゲン撮影はできる?』
みなさん、こんにちは。町田駅前矯正歯科でございます。
7月に入って本格的に暑くなってきましたね(^^;; 熱中症にはくれぐれも気をつけて過ごしましょう!
さて、今回は『妊娠中に歯科矯正でレントゲン撮影はできる?』です!!!妊娠中の歯科受診はレントゲン撮影、治療など不安があると思います。今回はこちらを解説いたします!
【目次】
妊娠中の歯科レントゲン撮影は、口腔内を中心に撮影するため、放射線が直接お腹に届くことはほとんどありません。適切な防護策を取っていれば、胎児への影響はほとんどないといえるでしょう。
しかし、一般的に妊娠初期である1〜4ヶ月(0〜15週頃)は胎児の器官形成が行われる大切な時期のため、不要なレントゲン撮影は控えることが推奨されています。ただし、どうしても必要な場合には、安全性に配慮しながら撮影を行うことが可能です。
*当院での歯科レントゲンの防護策*
対策① 防護用エプロン
歯科でのレントゲン撮影の時には、重たいエプロンを掛けられた経験があると思います。エプロンのなかには放射線を遮蔽する効果が高い『鉛』が入っています。それにより、歯科レントゲン撮影時に人体の不必要な部分への被曝がないようにしています。
対策② フィルムのデジタル化
レントゲンをデジタル化することで、従来のフィルムを現像するタイプのアナログレントゲンに比べて、被曝量を1/8程度減らしています。デジタル化をすることによって、撮影したレントゲンを即時に見ることができたり、画像の拡大やコントラストを調整することで、詳細な診断が可能になります。
レントゲン撮影の際、放射線って大丈夫なのか?と思われる方がいます。
わたし達は常に弱い放射線に囲まれて生活をしており、日本での年間被曝線量は1人あたり、約4.7mSv(ミリシーベルト)であるといわれています。内訳としては、自然放射線が約2.1mSv、医療被曝が約2.6mSvといわれており、健康への影響が出るレベルの被曝量は一般的には100mSv以上とされています。
少ないとは言われていても、被ばく線量のイメージが付きにくいのでは?と思います。以下では、歯科レントゲンの放射線量と日常にて浴びる放射線量の比較を説明いたします。
*歯科レントゲン撮影の放射線目安と日常での浴びる放射線量の比較*
デンタル撮影(口腔内の部分的撮影)-約0.01mSv・・・・・飛行機で東京~大阪間を往復した時と同じくらい
パノラマ撮影(口腔内の全体を撮影)-約0.03mSv・・・・・バナナを1000本食べたときの自然放射線量(カリウム由来)🍌
CT撮影(口腔の断面画像)-約0.2mSv・・・・・自然の中で10日ほど生活した時と同じくらい
上記の通り、歯科レントゲンでの放射線量はごく僅かとなります。また、日本産科婦人科学会が出している産科ガイドラインでは、「50mGy以下の放射線なら安心」とされています。歯科レントゲン撮影は、基準を下回る放射線量になるため、妊婦、胎児にも影響がほとんどないといえます。
矯正治療では、治療の進行状況を確認するためのレントゲン撮影が定期的に行われることがあります。 妊娠の可能性がある時点で、必ず担当の歯科医師に相談しましょう。歯科レントゲンの撮影時期を調整したり、最小限でのレントゲン撮影を安全に配慮して行うことができます。
また、妊娠を伝えることで妊娠初期には悪阻などで口を開けることが難しい場合や、お腹が大きくなると診療台を倒したときの水平位が辛いときがあると思います。妊娠を伝えることで、矯正治療の来院間隔や治療中の体勢に気を配りながら矯正治療を進めることができます。
歯科レントゲン撮影前には、妊娠中、妊娠の可能性がある場合には申告をお願いしています。申告漏れがないように、スタッフから患者様へ確認も行なっております。
歯科レントゲンは被曝の影響は少ないとはいえ、心配になる方が多いです。事前に申告をすることで安全に配慮した治療を進めることが可能です。
また、妊娠中の歯科治療を先延ばしにしない方が良いケースもあります。たとえば、感染リスクのある虫歯や歯周病は、妊娠中に悪化しやすく、母体や胎児に悪影響を及ぼすこともあるので、レントゲン撮影や歯科治療は医師との相談が重要です!
Ⅰ:妊娠中のレントゲン撮影は安全性に配慮しながら撮影することは可能。しかし、妊娠初期である1〜4ヶ月(0〜15週頃)は胎児にとって大切な時期のため不要なレントゲン撮影は控えた方がよい。
Ⅱ:歯科のレントゲン撮影での放射線量は、日本産科婦人科学会が出している産科ガイドラインで出している基準を下回る放射線量のため、妊娠と胎児にはほとんど影響がない。
Ⅲ:矯正治療中での妊娠中、妊娠の可能性がある場合はかかりつけ医に相談をする。相談をすることで、治療への配慮や最小限のレントゲン撮影にすることができる。
Ⅳ:妊娠中や妊娠の可能性がある場合には、必ず申し出をする。妊娠中でも必要な治療を安心して受けられるように「伝えること」「相談すること」が大切。
いかがでしたか?今回は『妊娠中に歯科矯正でレントゲン撮影は可能?』について解説しました!
では、また次回お会いしましょう^_^!!!
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