『矯正治療中に海外赴任が決まったらどうすればいい?』
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『矯正治療中に海外赴任が決まったらどうすればいい?』
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記事作成および編集:Y(矯正専門衛生士)
監修:渡邉 博人 日本矯正歯科学会認定医/町田駅前矯正歯科医院長
矯正治療は数年にわたる長期的な治療です。
そのため、治療を始めたときには想定していなかった海外赴任や長期出張などの予定が後から決まることも少なくありません。
特に、会社の辞令で急に海外勤務となるケースでは
「今の治療はどうすればいいのか」「現地でも継続できるのか」と不安を抱く方も多いでしょう。
今回は、矯正治療中に海外赴任が決まった場合の対応について、考えられる選択肢や注意点を詳しく解説します。
矯正治療中に海外赴任が決まった場合、治療を続けるか、一時中断するかの判断が必要です。
状況に応じていくつかの選択肢があります。
現地で矯正歯科を探して引き継ぐ
最も一般的な方法は、赴任先で矯正専門医を探し、治療を引き継いでもらうことです。
特にアメリカやヨーロッパなど矯正治療が普及している地域では、日本と同等レベルの治療を受けられる場合も多いです。
ただし、国や地域によって治療費や保険制度が大きく異なるため、追加費用が発生する可能性があります。
オンライン診療を活用する
最近では、オンライン診療を導入しているクリニックも増えており、
赴任先から定期的に写真や動画を送ってチェックを受けるケースもあります。
ただし、ワイヤー矯正のように調整が必要な場合は限界があり、
マウスピース矯正の方がオンライン診療との相性が良いといえるでしょう。
治療を一時中断する
場合によっては、治療を中断し、帰国後に再開するという選択肢もあります。
矯正装置を外して保定装置(リテーナー)を装着し、歯並びが大きく後戻りしないように管理しておく方法です。
ただし、歯の移動が途中の段階で中断すると後戻りのリスクが高くなるため、担当医とよく相談が必要です。
海外赴任が決まったら、まずは現在通っている矯正歯科に早めに相談することが大切です。
出発前に確認しておきたいポイントを整理しておきましょう。
治療の進行状況を把握する
「今の治療が全体のどの段階にあるのか」「あとどれくらいの期間が必要なのか」を明確にしておきましょう。
治療の初期段階であれば、現地で引き継いだ方がスムーズですが、
仕上げの段階に近ければ一時中断して帰国後に仕上げる方が現実的な場合もあります。
治療の記録を持参する
現地の歯科に引き継ぐ場合は、治療計画書やレントゲン写真、歯型模型などを持参するとスムーズです。
海外の歯科医師にとっても、治療の経過が分かることで適切な判断がしやすくなります。
装置のトラブルに備える
赴任先ではすぐに矯正専門医にかかれないことも考えられます。
ワイヤーの一部が外れた場合や装置が壊れた場合の応急処置方法を出発前に確認しておくと安心です。
歯科用ワックスなどの備品も用意して持っていくと役立ちます。
費用と保険の確認
現地での矯正治療費は日本より高額になることも少なくありません。
また、日本の健康保険は原則として海外では適用されないため、
民間の海外赴任者向け保険や現地の医療保険を確認しておく必要があります。
赴任中に矯正治療を継続する場合でも、想定外のトラブルが起こることがあります。
その際の基本的な対応を知っておきましょう。
装置の破損や痛みが出た場合
ワイヤーが外れたり、装置が外れた場合は、
まず応急処置で口内を保護し、できるだけ早く現地の歯科医院を受診しましょう。
マウスピース矯正の場合は破損した場合に備えて、
複数ステップ分のマウスピースを事前に受け取っておくことも有効です。
治療計画のずれ
海外では治療方針や方法が日本と異なることもあり、完全に同じ進め方ができないこともあります。
治療のゴールを「見た目の改善を優先するのか」「噛み合わせを重視するのか」など、
自分の希望をはっきり伝えることが重要です。
帰国後の再開
帰国後に再び治療を受ける際には、
赴任中の治療内容や通院記録を持ち帰り、日本の矯正歯科に提出しましょう。
場合によっては治療計画を再度立て直す必要がありますが、
経過が分かる記録があればスムーズに再開できます。
矯正治療中に海外赴任が決まった場合、
出発前には、治療の進行状況や記録の整理、装置のトラブル対処法、費用・保険の確認をしておくことが大切です。
赴任先でも慌てず対応できるよう準備を整えておけば、治療の中断によるリスクを最小限に抑えられます。
矯正治療は人生の中でも大きな自己投資のひとつです。
海外赴任という大きな環境の変化に直面したときも、
担当医としっかり相談し、自分に合った方法で治療を続けていきましょう。
町田の矯正歯科・マウスピース矯正(インビザライン)、裏側矯正(舌側矯正)、部分矯正
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